年金は何人で支えてる?見逃していた真実。。
2019年の年金制度
金融庁の報告書によって大騒ぎになっています。
少子高齢化によって、年金制度は破綻する!
など、いろいろ言われていて
日本の年金制度が「賦課方式」だということを知った人も多いでしょう。
年金の方式
年金制度には、積立方式と賦課方式があります。
積立方式というのは、文字通りの意味なのでイメージわきやすいですよね。
将来に備えて、積み立てて、積み立てた分を、将来にもらう。
賦課方式というのは、文字からはイメージがわきにくいですが
「仕送り」方式などとも言われることもあります。
要は、若手が老人を支える仕組み。
どういうことか?
具体的な数字で見てみましょう。
数字で見ると?
ものすごーくざっくりいうと
昔、日本の人口ピラミッドが、キレイな三角のピラミッドだったとき
若者の人数が、老人の人数よりも多かったので
保険料が余っている状態(積み立てられている状態)です。
ざっと150兆円。
よく、国の年金を運用しているGPIFが
株で失敗して●兆円の損失!
などとニュースになっていたりしたあれですね。
GPIFが運用している150兆円という巨額の積立金
あれが、年金の積立部分です。
そういう意味で
日本の年金は積立方式と賦課方式のミックスされたものです。
メインの方式はどちら?
じつは、つい最近まで「賦課方式」ではなく
「修正積立方式」などと誤魔化されたような言い方だったこともあり
日本の年金は積立方式だ!
とか
日本の年金は基本的には積立方式だ!
と
勘違いしている人も多いですが・・・
圧倒的にメインは「賦課方式(ふかほうしき)」です。
では、賦課方式を超わかりやすく簡単にいいますね?
日本の年金の積立金は150兆円だとして
1年間で、老人にいくら年金を支払っているでしょうか?
それは・・・
50兆円です。
50兆円ですよ?
150兆円の積立金など
たった3年でなくなるぐらいの金額を
1年で老人たちの年金に支払っているのです。
なので
毎年、若者の年金が
まるまるそのまま全額
老人たちに支払われているのです。
若者たちから老人たちへの仕送り
仕送り方式=賦課方式
そうイメージしてもらえればわかりやすいでしょう。
そのため、基本的には年金積立金ではなく
毎年、毎年
若者が納めた年金保険料部分のトータル=老人たちの年金
となるわけです。
仕送りの現実
しかしですよ?
サブプライムローン問題で
リーマンショック後に日本経済(世界経済)はガタガタでしたし
日本は長引くデフレで若者の給料は安い状態でした。
そのため、若者たちから徴収する年金保険料の率を上げるのですが
どんどん老人は増え、こどもは減り(どんどん「少子高齢化」が進み)
若者の給料が減り
となるわけですから
それでいて、老人の年金がどーんと下がるわけでもないわけで・・・
そこで、年金積立部分を
取り崩して、不足部分を補うわけです。
積立部分について
積立部分というのは
むかーし、若者の人数が多くて、老人が少なかったとき
将来の少子高齢化に備えていた部分なわけですから
いまのように高齢化社会になった今
その積立部分を取り崩すこと自体は悪いことでもないし
本来、ある程度は予定していたことではあるんです。
でも、あまりに取り崩しの額が多くなったり
取り崩しのスピードが早くなると
あっという間に年金積立部分がなくなってしまいます。
そのため
やはり、基本的には
日本の年金制度は、あくまで賦課方式(「仕送り」方式)が基本で
年金積立部分は補充という位置づけなんですね。
そこで、若者から老人たちへ
しっかりと仕送りできるように
若者の給料が上がる=経済が良くなる
ことが非常に重要です。
年金制度は経済政策しだい?
高橋洋一さんは、その点に期待しすぎてて
年金制度が破綻するとすれば
それは、年金制度自体の問題ではなくて、原因は、経済政策に問題があるんだ。
そうやって主張されているわけです。
いやいや・・・
それは、逃げの口実じゃない?て思うわけですけど。
楽観的な、経済成長を前提としていたら
それは年金制度としてもダメでしょ。
まあ、その部分はとりあえずよいとしても
若者が老人を支える「仕送り方式」である以上
若者の数とお給料が重要なことはわかると思います。
高橋洋一さんの著書「年金問題は嘘ばかり」を読んで
お~、なるほど!と思ったことがあります。
日本の年金は
若者たちが老人たちを支える方式だから
若者何人で老人一人を支えるか?
というのはよく話題になりますから・・・
多くの人は
若者の人数と老人の人数の関係には注目していると思います。
でも、高橋洋一氏が書いているとおり
若者の「人数」ではなくて、人数×給料が重要なんですよね。
だって、年金保険料っていうお金がどれだけ納められるかが重要なんですから。
そして、むかしむかしは
若者5人、10人で老人を支えていたとはいうけれど
今(ちょっと前)の日本に比べて、むかしむかしの日本は貧しかったので
お給料自体は安かった。
だから、むかしの若者5人、10人は、今の日本でいうと2,3人くらいの力(保険料)に過ぎない。
なるほど
たしかに、超むかしに比べれば
老人一人を支える若者の数は減ったけど
単純な若者の「人数」だけで比較したような
若者10人で老人一人
若者5人で老人一人
若者2人で老人一人(現在)
という見た目の数字ほどは
若者の負担は増えていないのかもしれませんね。
と同時に、思ったんですけど・・・・
若者の男女
現役世代を15歳以上としたグラフか
それとも
現役世代を20歳以上としたグラフか
などで多少は違うでしょうけど・・・・
若者何人で老人を支えているか?
という計算って・・・
65歳以上の人口(老人)
を
64歳までの人口(若者)
で計算しますけど・・・
あれ?
若者の人口って、そのまま単純に計算したらダメじゃないですか?
というのも、
今って
共働き多いですよね!?
むかしは、昭和までは
男性=外で働く
女性=専業主婦(少し働いても寿退社)
が主流じゃなかったですか?
つまり、
若者の人口のうち
男性だけで計算しなきゃダメじゃないですか?
でも、いまは・・・
女性ってけっこう働いていますよね?
もちろん、全員が全員、正社員でバリバリ!
というわけではないでしょうけど
少なくとも
女性=専業主婦
という時代に比べれば、女性も年金保険料納めていますよね?
ということはですよ・・・
もちろん、女性の社会進出、共働きの増加で
ニート、無職が増加したり
男性の全体の収入がそれなりに低下はしているし
女性全員が働いているわけではないので
単純に2倍にはならないでしょうけど
昔も今も
若者何人で老人一人を支えているか?
の計算は、性別関係なく計算していますけど
昔は男性+超少しの女性
最近は、男性+多くの女性で考えないとダメじゃないですか?
とすると、統計を、おおざっぱにみると
1965年頃は若者10人で老人一人
1990年頃は若者5人で老人一人
2000年頃は若者4人で老人一人
そして
2010年頃は若者3人で老人一人
現在は、若者2人で老人一人
となっていますが
昔の10人、4人って
給料が安い上に、若者の人数の「半分(=男性)」だけが
保険料を支払っていたわけですから。。。
言うほど、急激に減ったわけではないのでは?
ということがいえるのはないでしょうか。
てきとう
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